ユロスポ解説者・マッシミリアーノさんがISU採点システムの修正案と現行ルールの問題点について話したようですが、その中に宇野選手の演技についての指摘がありました。
マッシミリアーノさんポッドキャスト翻訳
(ポッドキャスト「Kiss&Cry」第1回(その4/最終回)より一部抜粋)
フリープログラムで5本のクワドを着氷すれば、自動的に90~92点の演技構成点がもらえるということだ。
これはあり得ない。
何故なら演技構成点はクワドの数に比例すべきではないからだ。
ルールのどこにもそんなことは書いてない。
何時からそんな法則が適用されることになったのか?宇野昌磨選手はロンバルディア杯で演技構成点92点を獲得した。
さっきも言ったけれど、宇野昌磨選手が4回転ジャンプの前に何をしているか見直して欲しい。
何度クロスオーバーを入れているか、助走がどれほど長いか
振付の空白部分が何か所あったか
確かに5本の4回転ジャンプを着氷した。でもそれは4回転ジャンプの得点で褒賞されている。もしこれらの4回転ジャンプの出来が技術的に良ければGOEが与えられる。
でも演技を終えてガッツポーズをしたからと言って演技構成点92点を与えるのは間違っている。
宇野昌磨選手が足で何をやっているか、他の選手と見比べて欲しい。
宇野昌磨選手に92点を与えるなら、パトリック・チャンには120点からスタートしなければならない。つまり本当に問題なのはジャッジの判定なんだ。
技術的に強い選手に高い技術点を与えるのは当然だ。でもどうして演技構成点までプレゼントしなければならない?
これこそが現行の採点システムの綻びなのだ。宇野昌磨選手がパトリック・チャンより高い演技構成点を獲得することはあり得ない。
何故ならこの二人の滑りを生で見れば、誰が見てもその差は歴然としている。その全てにおいて
勿論、宇野昌磨選手はより多く跳ぶ、より綺麗にではなく、より多く
だからより高い技術点を獲得するのは当然だでも宇野昌磨選手に演技構成点92点を与えるなら、パトリック・チャンには120点は大袈裟かもしれないけれど、110点は与えなければならない。
引用元:ポッドキャスト「Kiss&Cry」第1回(その4/最終回)
マッシミリアーノさんポッドキャスト英訳
https://the-a-factor-fs.tumblr.com/post/165975610600/kiss-cry-episode-1
マッシミリアーノさん、その通りすぎて書くことがないくらいです。
>宇野昌磨選手はロンバルディア杯で演技構成点92点を獲得した。
>さっきも言ったけれど、宇野昌磨選手が4回転ジャンプの前に何をしているか見直して欲しい。
>何度クロスオーバーを入れているか、助走がどれほど長いか
>振付の空白部分が何か所あったか
両足滑走の多さ、スカスカな繋ぎに言及なさっていますね。そしてそれになぜか高い得点が出ていることが疑問だと。
>確かに5本の4回転ジャンプを着氷した。でもそれは4回転ジャンプの得点で褒賞されている。もしこれらの4回転ジャンプの出来が技術的に良ければGOEが与えられる。
>でも演技を終えてガッツポーズをしたからと言って演技構成点92点を与えるのは間違っている。
高橋大輔選手が失敗してもガッツポーズしてジャッジアピールしてましたもんね。
>宇野昌磨選手が足で何をやっているか、他の選手と見比べて欲しい。
>宇野昌磨選手に92点を与えるなら、パトリック・チャンには120点からスタートしなければならない。
その通りすぎて。PチャンとはPCS30点差は欲しいとおっしゃっている。PCSだけでなくTESも不可解な採点をされていますから総合点そのものが高すぎます。
>宇野昌磨選手がパトリック・チャンより高い演技構成点を獲得することはあり得ない。
>何故ならこの二人の滑りを生で見れば、誰が見てもその差は歴然としている。その全てにおいて
Pチャンは片足滑走だし、スケーティングスキルの差は歴然としていますよね。当然PCSに差をつけるべきだと思いますけどスケカナでどうなるか。
>勿論、宇野昌磨選手はより多く跳ぶ、より綺麗にではなく、より多く
>だからより高い技術点を獲得するのは当然だ
「より綺麗に」ではなく「より多く」・・・
宇野選手は質より量ということですよね。しかしその低質なものに高得点が出ているんですよ・・・。
そのジャンプの質に対してのGOEの高さが問題になっているので、今後は宇野選手の回転の足りないジャンプがなぜ認定されて加点までされているのか、あの前向き離氷と着氷についてもぜひ解説をお願いしたいものです。
両足滑走が多く繋ぎが少ないのに高いPCS
宇野選手が両足滑走が多く繋ぎが少ないことはこちらのグラフがわかりやすいです。
■トップ選手のトランジション分析
■世界選手権2016のトランジション分析
青:クロスオーバー/両足スケーティング
オレンジ:片足スケーティング/難しい動き、
グレー:一覧にないその他の動き
出典:ロシア人エキスパートによる男子上位選手のフリープログラム難度分析(その1)
ボーヤンと昌磨は両足スケーティングのトランジションが多く、大部分で繋ぎ要素としてクラスオーバーを伴うステップを使っている。
2人の繋ぎ要素を比較した場合、どちらがフリープログラムにおいて多様性に優れているか判断するのは非常に難しい。
ボーヤンはクロスオーバーがより多く、昌磨は片足スケーティングのトランジションがボーヤンより僅かに多い(昌磨が12回、ボーヤンが9回)。どちらのプログラムも繋ぎ要素においては十分な多様性がある。ボーヤンはランゲ2回、バウアー2回、ピボット、スプレッドイーグル(短い)、ホップ2回。昌磨はバウアー、スプレッドイーグル、ピボット、ループ、ヒッチキック。
両者共、プログラムの多様性は中位(medium)
■グランプリファイナル2016のトランジション分析
そしてこちらが2016GPF時のもの。青(クロスオーバー・両足滑走)がかなり多く、灰色(ステップ・繋ぎ)が誰よりも少なくスカスカなことがよくわかりますね。ところが高い演技構成点を得ていることはあまりにおかしいですよね。