宇野昌磨選手のジャンプが回りきれているという印象操作の例

GPF2017前に「宇野昌磨選手ゲトスポと読売新聞でネイサンコリヤダハビなど海外選手下げ」という記事をアップしたところ、読者さまから意見をいただきました。宇野選手のジャンプの印象操作についてワイドショーでも似たような事例を見たようです。

それを踏まえて、今回はGet Sportsとサンデーモーニングの印象操作について記事にしたいと思います。

宇野昌磨選手のジャンプの印象操作

Get Sports映像

ゲトスポの「回り切る」「回り切れない」という語の使い方について。

宇野選手のジャンプについて議論する際、この語は主に「UR」や「DG」かどうかを意味する語として使われているものと思う。

ところがゲトスポでは「回り切る」「回り切れない」という言葉を一貫して「咄嗟に回転数を落とした(落とさざるを得なかった)失敗ジャンプ」、つまり一般的フィギュア用語としては「抜け」や「パンク」と呼ばれるものに対して使っていた

「本番では4回転を回り切れず回転を減らして着氷してしまうことも珍しくない」とのナレーションと共に映像に使われた海外3選手の例も全てが「パンク」事例だった。

その上で宇野選手については

「しかし、宇野は4回転を回り切れないミスがほとんどないのだ」
「しっかりと回り切っていることで〜」

という風に「抜け」「パンク」のジャンプが少ないことを「回り切れている」と表現し宇野選手の強みとして褒める作りになっていた。

通常:「回り切る」「回り切れない」=URやDGかどうかを意味する語

ゲトスポの印象操作:「回り切る」「回り切れない」=抜け・パンク
『宇野は抜けが少ないから回りきれている』
←えぇ!?

これは「回り切れない」や「回転不足」という言葉の語義をずらし論点をずらすことで、宇野選手の「回転不足」論争を一般人には少しわかりづらい「URやDGの見逃し」問題から一般人にも見てわかりやすい「パンクの寡多」へとすり替えようとしているのではないか。

ゲトスポの映像はこちらであげてくださっています

 

「サンデーモーニング」

私もサンモニの動画を確認したが、ほんの数秒の短時間のなかでも巧妙な印象操作がされていると感じたサンデーモーニング。

サンデーモーニング映像

スポーツコーナーにてGPFの結果を伝えている部分。(46:50頃からフィギュアスケートについて)

 

まず私が見て「またか」と思ったのは「0.5点差」という僅差をしっかり強調しているところ。実際は見逃しと爆盛り採点なのがすでにスケオタに広がっているから必死だ。

 

宇野選手には回転不足に触れず

宇野選手についての部分では、4Loでの転倒において回転不足(UR)に触れないのはもちろん、4Tについても「後半立て続けにトウループの着氷が乱れます」と言うのみで、DGになっている2本目4Tの回転不足にすら触れていない。


画面の字幕でもジャンプの種類が表示されたのみで回転不足等の語は出していない。

 

樋口にはパンクを回転不足と言及+宮原には回転不足としっかり言及

一方で樋口選手については、画面では「3サルコウ→2サルコウ」と表示しながらナレーションでは「3つ目のジャンプを回転不足で減点されると〜」としている。

普通に考えてこの場合は「3回転が2回転になってしまい〜」とするものではないか。続く宮原選手は3Lz+3Tと3Fの両方とも画面・ナレーション共に「回転不足」とはっきり出している。


他の選手の場合には通常のURやDGにあたる「回転不足」に加えて、所謂ジャンプの「パンク」をも「回転不足」の語の対象にし、「多くの選手は回転不足のミスをよくする」という印象を強め、相対的に「宇野選手には回転不足が少ない」と漠然とでも思わせたいのではないだろうか。

以前、羽生選手の発言の中の「パンク」の語の後ろに説明として「(回転の不足)」と付け足して書いていた記事もあったようだ。

 

短時間の報道の中にしっかり印象操作を入れ込む卑劣さには驚いた。こういうおかしな印象操作は許せませんね。

貴重な情報提供ありがとうございました。

 

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